シンプルにもモダンにも、アンティークはもちろん北欧スタイルにもしっくりくる真鍮。インテリアにさりげなく取り入れても存在感があり、部屋の表情を上品なものに引き上げてくれます。
使いはじめはピカピカとした光沢感がありますが、長く使用していくうちに光沢が霞み、風合いのある色味に変化していきます。ただ時間が経って古くなってしまうのではなく、使う人と暮らしの中で年月を重ねて変化する様子が楽しめます。

真鍮ってどんな金属?
真鍮とは、銅と亜鉛を混ぜてつくる合金のこと。腐食はしにくいものの、空気中の成分や人の手に触れることで化学変化し、次第に黒っぽい色味が現れます。
使い込んでいくほどに変化を楽しめる点は魅力的でもありますが、酸化が進んで黒ずみが濃くなりすぎてしまったり、汗や水分によって「緑青(ろくしょう)」と呼ばれる緑色の錆が出てきてしまうことも。
しかし、定期的に磨いてお手入れをすることで、簡単に輝きを取り戻すことができるのも真鍮が人気の理由のひとつです。
今回は身近なものを使ってきれいにする方法を3つご紹介。いずれの方法も、まずは5円玉などでの試し磨きをおすすめします。

1.お酢に浸す
黒ずみをしっかりと落としたい場合は、お酢に浸す方法がおすすめ。まずは磨きたいアイテムが入る入れ物を用意します。そこにお酢を入れてアイテムを入れるだけ。
汚れの具合をみながら、3〜10分を目安に浸します。浸ける時間が長すぎると、変色してしまう可能性もあるため注意してください。
お酢から取り出した後は、水に浸けてスポンジで擦ります。全体が磨けたら水から取り出し、柔らかい布でしっかりと水気を拭き取ってください。

2.重曹で磨く
質感を調整しながら綺麗にしたい場合は、重曹を使ったお手入れ方法を試してみましょう。あえて少し黒ずみを残した仕上がりが好みの方は、こちらの方法がおすすめです。
重曹と水を2:1で混ぜ合わせてペースト状にします。布につけ、優しく擦っていきます。黒ずみが濃い場合や細かい部分を磨きたい場合は、綿棒や歯ブラシを使って、優しく擦ってください。いずれも強く擦りすぎて傷が付かないよう優しく磨いてください。
全体が磨けたら水で重曹をしっかりと洗い流し、柔らかい布でしっかりと水気を拭き取ります。

3.ピカール液で磨く
ピカール液は、ホームセンターなどで購入できる金属用の研磨剤です。乳白色の液体タイプで、布で擦るだけで汚れ・酸化膜・くすみを落とし、ツヤを復活させます。
布にピカール液を少量(5円玉くらい)とります。アイテムの表面を優しく撫でるように磨いていきます。黒っぽい汚れが布についたら、きれいな面に変えて磨き続けます。汚れが落ちたら、乾いた布でピカール液成分をしっかり拭きあげたら完成です。